施工体制台帳の様式(全建統一様式)とは?ダウンロードと使い方を解説
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公共工事を受注すると、施工体制台帳の作成が必要になることがあります。いざ作ろうとしても、どの様式を使えばよいのか、どこから入手できるのかが分からず、手が止まってしまうことも少なくありません。
この記事では、施工体制台帳の様式に求められる法定記載事項、実務で広く使われる全建統一様式の内容と入手方法、作成から保存までの使い方を、執筆時点で確認できた法令・資料をもとに整理します。
公共工事入札について、一般的な情報だけでは見えない視点があります。この動画で実務的なポイントを先に理解することで、記事の内容がより腹落ちしやすくなります。動画を見てから記事を読み進めることをおすすめします。
- 施工体制台帳の様式は法令で固定されておらず、法定記載事項を満たせばよい
- 全建統一様式は全国建設業協会が定める統一様式で、実務で広く使われている
- 公共工事では金額にかかわらず台帳の作成・備置きが必要で、写しの発注者提出も求められる
- 台帳は下請の確定に応じて更新し、工事完了後も一定期間の保存が必要である
施工体制台帳の様式とは?法定記載事項と様式の関係
施工体制台帳は、建設業法第24条の8第1項により、下請負人の商号または名称、工事の内容・工期その他国土交通省令で定める事項を記載して作成し、工事現場ごとに備え置くことが求められる書類です。
記載すべき事項の詳細は、建設業法施行規則第14条の2で定められています。作成する建設業者自身の事項(許可を受けている業種・社会保険の加入状況など)、工事の事項(名称・工期・発注者・監督員・現場代理人・主任技術者など)、下請負人の事項(商号・許可番号・社会保険の加入状況など)に加えて、請負契約書の写しなどの添付資料が定められています。
重要なのは、様式そのものは法令で固定されていないという点です。法定記載事項を満たしていれば、各社が自社用に整えた様式を使うこともできます。実務では、後述する全建統一様式が広く使われています。
- 様式は法令で固定されておらず、法定記載事項を満たせばよい
- 記載事項は施行規則第14条の2で詳細に定められている
- 下請負人の商号・許可番号・工事内容・工期などの情報が中心になる
- 請負契約書の写しなどの添付資料も必要になる
全建統一様式とは?収録されている書式の種類
全建統一様式とは、一般社団法人全国建設業協会(全建)が定める、建設現場の安全書類の統一様式です。元請・下請の事務作業の軽減と労務安全書類の充実を目的に作られ、中小事業者から大手まで幅広く採用されています。
施工体制台帳(様式第3号)をはじめ、再下請負通知書(様式第1号-甲)、施工体制台帳作成建設工事の通知(様式第2号)、工事作業所災害防止協議会兼施工体系図(様式第4号)、作業員名簿(様式第5号)などが収録されており、工事安全衛生計画書など労務安全関係の書類と合わせて一つのファイルにまとめられています。法令の改正に合わせて定期的に改訂されています。
| 様式 | 書式名 |
|---|---|
| 様式第1号-甲 | 再下請負通知書 |
| 様式第2号 | 施工体制台帳作成建設工事の通知 |
| 様式第3号 | 施工体制台帳 |
| 様式第4号 | 工事作業所災害防止協議会兼施工体系図 |
| 様式第5号 | 作業員名簿 |
| 様式第6号以降 | 工事安全衛生計画書など労務安全関係の書類 |
全建統一様式はどこで入手できるか
全建統一様式は、全国建設業協会および都道府県の建設業協会を通じて配布されています。協会の会員であれば最新版を入手しやすいのが実情です。自社が加入している地域の建設業協会に確認すると、改訂の情報も合わせて得られます。
また、公共工事の発注者(国・都道府県・市町村)が様式を指定する場合があります。発注者のホームページや工事説明資料に、使用すべき様式や記入要領が掲載されていることがあるため、契約時に確認することが基本です。
国土交通省も、「施工体制台帳、施工体系図等」のページで、施工体制台帳・施工体系図・再下請負通知書の作成例をウェブサイト上で公開しています。全建統一様式は一般社団法人全国建設業協会の公式サイトで案内されているため、あわせて確認しておくと入手先を探す手間が省けます。いずれの場合も、様式の入手先は発注者や協会の窓口で最新の情報を確認するのが確実です。
- 全国建設業協会・都道府県の建設業協会(会員向けの配布が中心)
- 公共工事の発注者(指定様式がある場合はそれに従う)
- 国土交通省の作成例(書式の参考として公開されている)
- 入手したら、最新の改訂版かどうかを確認する
施工体制台帳の使い方(作成から保存までの流れ)
施工体制台帳は、工事の着手時に作成し、下請負人が確定するたびに内容を更新していきます。下請負人がさらに再下請に出した場合は、再下請負通知書により元請に情報が集まるため、その内容を台帳に反映します。
公共工事では、入札契約適正化法第15条の読み替えにより、金額にかかわらず下請契約を締結した建設業者に作成・備置きの義務が生じます。また、台帳の写しを発注者に提出することも求められます(情報通信技術を利用して施工体制を確認できる措置を講じている場合を除く)。
- 工事の着手時に、自社・工事・下請負人の事項を記載して台帳を作成する
- 下請負人が確定するたびに、台帳の内容を更新する
- 再下請が出た場合は、再下請負通知書の内容を反映する
- 工事現場に備え置き、発注者の請求があれば閲覧に供する
- 公共工事では、台帳の写しを発注者に提出する
- 工事の目的物の引渡しまで備え置き、完了後も一定期間の保存をする
保存期間は、施行規則の定めにより、施工体制台帳のうち技術者・下請負人に関する事項は帳簿に添付され、工事目的物の引渡しから5年間(住宅の新築工事は10年間)の保存が求められます(第28条第1項)。施工体系図は図書として10年間の保存という整理になっています(同条第2項)。
施工体制台帳の整備は、受注後の施工体制づくりの基本
施工体制台帳は、自社の施工体制を整理する最初の書類です。様式が法令で固定されていない分、全建統一様式など実務で定着した書式を使うことで、作成の手間を抑えられます。
公共工事では金額にかかわらず作成義務が生じるため、受注したら最初に準備する書類の一つです。下請候補との関係を整理しておくことは、台帳の作成をスムーズにするだけでなく、入札の準備にもつながります。
- 施工体制台帳は、自社の施工体制を整理する最初の書類である
- 様式は法令で固定されておらず、全建統一様式など実務で定着した書式を使う
- 公共工事では金額にかかわらず、作成・備置きの義務が生じる
- 下請候補との関係整理が、台帳作成と入札準備の両方につながる
公共工事は大手や実績のある会社のもの、と受け止められることがあります。ただ、入札参加の要件は制度として明確に定められており、要件を満たせば会社の規模にかかわらず参加できる仕組みです。受注後の書類整備も、制度上の要件を一つずつ確認しながら進めることができます。
よくある質問
- 施工体制台帳の様式はどこで手に入りますか?
-
実務で広く使われているのは、全国建設業協会(全建)の全建統一様式です。都道府県の建設業協会や発注者の窓口で確認できます。公共工事で発注者が指定する様式がある場合は、それに従います。
- 全建統一様式を使わなければなりませんか?
-
法令上、様式は固定されておらず、法定記載事項(施行規則第14条の2)を満たしていればどの様式でも作成できます。実務では、全建統一様式が広く使われており、発注者が指定する場合はその様式を使用します。
- 施工体制台帳は誰が作成しますか?
-
元請となる建設業者が作成します(公共工事では下請契約を締結した建設業者)。下請負人は、請け負った工事をさらに再下請に出した場合は、再下請負通知書により元請に通知する義務があります。
- 工事が終わったら施工体制台帳は処分してよいですか?
-
一定期間の保存が求められます。台帳のうち技術者・下請負人に関する事項は帳簿に添付され、工事目的物の引渡しから5年間(住宅の新築工事は10年間)の保存とされています(施行規則第28条第1項)。
まとめ
施工体制台帳の様式は法令で固定されておらず、法定記載事項(施行規則第14条の2)を満たせばどの様式でも作成できます。実務では、全国建設業協会が定める全建統一様式が広く使われており、施工体制台帳・再下請負通知書・施工体系図などの書式が一つのファイルにまとめられています。
入手先は、都道府県の建設業協会や発注者の窓口が基本です。公共工事で発注者が様式を指定する場合は、それに従います。公共工事では金額にかかわらず作成・備置きの義務が生じ、台帳の写しを発注者に提出することも求められます。
台帳は工事の着手時に作成し、下請の確定に応じて更新し、工事の目的物の引渡しまで備え置きます。完了後も一定期間の保存が必要です。様式の選び方と作成の流れを把握しておくことは、受注後の事務を滞りなく進めるうえでの土台になります。
- 施工体制台帳の様式は法令で固定されておらず、法定記載事項を満たせばよい
- 実務では全建統一様式(全国建設業協会)が広く使われている
- 公共工事では金額にかかわらず作成・備置きが義務で、写しの発注者提出も求められる
- 下請の確定に応じて更新し、工事完了後も一定期間の保存が必要である
より理解を深めていただくために、こちらの解説動画も併せてご確認ください。
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